活動内容

「ベトナム」と一口に言っても、地域ごとに風土も人々の暮らし方や考え方も異なります。また、ベトナムは中央政府から省・郡・村という行政のラインがしっかりあり、農業などの専門機関も配置されています。個々の活動が各地域に根付き、その地域の人々の活動として継続・発展していくためには、その地域に住む人々と話し合いを重ね、実施方法などを選択していくこと、そして、行政や専門機関のスタッフとの連携が必要となります。

Seed to Tableは農家や都市に住む人々、そして、中央省庁や地方行政、各専門機関や企業とも様々な形で協力します。そして、地域ごとの風土や考え方を活かし、次のような活動に取り組みます。

在来種の復元、記録、活用


雑穀の種を見る村の女の子
各地域に先祖代々、伝わる稲や野菜、雑穀などの種はその地域の大切な文化であり、人々の暮らしを支えてきたものです。近年、「高収量が得られる」という新しい種が紹介され、人々は先祖から受け継いできた種ではなく、外部から購入した種を用いるようになりました。しかし、病害虫などの被害に遭い不作に陥ったり、高い種代が家計を圧迫するなど、弊害も目立つようになりました。そんな中、在来種の素晴らしさを再発見し、再び植え始めた人々がいます。

Seed to Tableはこうした人々と共に劣化している在来の種を復元していきます。そして、地域の貴重な文化として、種の保存や栽培方法などを記録にとり、次世代に伝えていきます。また、農家、農業専門機関のスタッフ、研究者などが集まり、種について考え、話し合うためのワークショップなども開催します。

【対象地域:北部ホアビン省、南部ベンチェ省(予定)】

アヒル水稲同時作に関わる人々の全国ネットワークつくり


水田を泳ぐアヒルのヒナ
水田で稲作と合鴨の肥育を同時に行うという合鴨農法。ベトナムではアヒルを用いるので「アヒル水稲同時作」と呼ばれています。「アヒル水稲同時作」は1990年代にベトナムに紹介され、ベトナム北部・中部・南部の各地で実践されてきました。農家の皆さんは、除草の手間が省けること、農薬を散布しなくて良いこと、アヒルの肉を得ることで食卓が豊かになり、現金収入が得られること、などの理由でこの農法を選び、実践しています。

しかし、農家の皆さんは自給を改善するだけではなく、農薬を利用していない農産物として消費者に届けたいと考えています。そのためには、消費者との信頼関係を築く他、行政や農業専門機関のスタッフ、研究者や流通業者などとも話し合いの場を持ち、新たな流通のシステムを構築していく必要があります。

Seed to Tableは農家だけではなく様々な関係者と共に、農家や消費者にとって公平で透明な流通のあり方を模索し、構築していきます。また、「アヒル水稲同時作」に関心を持つ人々への情報提供や研修の実施、経験交流会の開催、研究者と農家の共同研究への支援なども行う予定です。

【対象地域:北部ホアビン省・ハイフォン市・ハノイ市、南部ベンチェ省・ドンタップ省・カントー市など】

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地域の自然や暮らしを見つめ直すワークショップの開催


伝統的な食べ物を作った女性たち
農家の皆さんが農業を続けながら友人や家族と楽しく暮らしていくためには、地域の経済を良くしていくことと同時に、暮らしを支えている地域の自然を守り、人々の心のよりどころとなる地域の文化や知恵、人々の和を大事にしていくことが必要です。

Seed to Tableはまず、その地域に住む人々と一緒に、地域を知ることから出発したいと考えています。例えば、山や川にはどのような植物や動物がいるのか。人々はどういう植物を育て、どのように食べたり活用しているのか。水はどこから来てどこへ行くのか。どのような「名人」が住んでいるのか。人々はどのように協力しているのか・・・などです。

このような地域の自然と暮らしを見つめ直すためのワークショップを子どもや青年達と一緒に実施します。そして、このワークショップでわかったことを参加していない人々にも伝え、今後の地域の活動計画を作ります。

【対象地域:北部ホアビン省、南部ベンチェ省(予定)】

農村におけるリーダー養成研修の企画・実施

ベトナムの農村には、家庭の経済的な理由で中学や高校への進学を諦めなければならない子ども達が存在しています。彼らの多くは学ぶ意欲があり、地域の青年達のリーダーとして活躍している例も少なくありません。ベトナムで支援されている奨学金の多くは、高校生や大学生が対象となっており、農村で高校などに進学できない子ども達はチャンスを得られません。

Seed to Tableは将来、農村を引っ張っていく若手リーダーを応援したいと考えています。家庭の事情で進学が果たせなかった青年の中で、現在、地域で活躍をしている青年を対象に、生態系に配慮した農業技術、農業経営、組織の運営など、それぞれの地域で必要とされる研修内容を人々と共に話し合い、立案し実施していく予定です。

【対象地域:各活動地域の関係者の皆さんと共に適宜、対象者を選考します。】

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